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経営者保証ガイドライン

経営者保証ガイドラインによる保証債務整理の手続とは?

経営者が,経営者保証に関するガイドライン(経営者保証ガイドライン)による保証債務の整理を行うためには,準則型私的整理手続を利用する必要があります。経営者保証ガイドラインによる保証債務整理を行うための準則型私的整理手続としては,①裁判所における特定調停,②中小企業再生支援協議会の再生支援手続,③地域経済活性化支援機構による再生支援手続,④事業再生ADRがあります。中規模以下の中小企業や小規模企業の倒産の場合であれば,①裁判所における特定調停または②中小企業再生支援協議会の再生支援手続を利用する場合が多いでしょう。

以下では,経営者保証ガイドラインによる保証債務整理の手続について,東京 多摩 立川の弁護士が詳しくご説明いたします。

経営者保証ガイドラインによる保証債務整理の手続

法人・会社が倒産した場合,その法人・会社の債務について代表者・経営者等が連帯保証人になっていると,代表者・経営者は連帯保証債務を支払わなければならない責任を負うことになります。

この保証債務整理の方法の1つとして「経営者保証に関するガイドライン(経営者保証ガイドライン)」を利用するという方法があります。

経営者保証ガイドラインは,経営者保証による弊害を除去することによって,新規の起業,思い切った事業展開,早期の事業再生や清算を促進するために設けられたルールです。

主たる債務者である法人・会社が倒産手続をとる場合,経営者は経営者保証ガイドラインを利用することによって,保証債務の整理をすることが可能となります。

この経営者保証ガイドラインを利用した保証債務整理は,法的整理ではなく,あくまで私的整理(任意整理)として行われます。

しかし,個別の債権者とそれぞれ合意をするという純粋な私的整理ですと,外部に合意内容等が明らかにされないため,透明性を欠き,債権者の同意を得ることが容易ではありません。

そこで,経営者保証ガイドラインによる保証債務を行うためには,原則として,経営者は,準則型私的整理手続を利用することが必要とされています(経営者保証ガイドライン7項2号)。

>> 経営者保証に関するガイドラインとは?

一体型と保証債務のみ単独型

経営者が,経営者保証ガイドラインによる保証債務整理のパターンとしては,主債務者である法人・会社が準則型私的整理手続をとる場合(一体型)と,主債務者である法人・会社が準則型私的整理手続以外の倒産手続をとる場合(独立型・単独型・保証債務のみ型)とがあります。

いずれの場合であっても,前記のとおり,経営者保証ガイドラインによる保証債務を行うためには,原則として,経営者は,準則型私的整理手続を利用することが必要とされています。

一体型の場合は,主債務者である法人・会社が準則型私的整理手続を行うのとあわせて,経営者も準則型私的整理手続を利用することになります。

単独型(独立型・保証債務のみ型)の場合は,主債務者である法人・会社は準則型私的整理手続以外の倒産手続(破産手続・特別清算手続・民事再生手続・会社更生手続・純粋型私的整理)を行い,経営者は準則型私的整理手続を利用することになります。

経営者保証ガイドラインによる保証債務整理の対象債権者にとっても,主債務である法人・会社の倒産手続の進捗状況が把握しやすい方が良いことは間違いありません。

したがって,基本的には,逐次主債務者の倒産手続の進捗を確認しやすい一体型の方式で保証債務整理を行う方が望ましいといえるでしょう。

準則型私的整理手続とは

私的整理とは,裁判所の関与なく,裁判外において倒産処理を進めていくタイプの倒産手続のことをいいます(特定調停を利用した私的整理の場合には,一定の裁判所の関与があります。)。

このうち,準則型の私的整理手続とは,一定の準則・ルールに基づく私的整理のことをいいます。

経営者保証ガイドラインによる保証債務整理の手続として利用される準則型私的整理手続には,以下のものがあります。

主たる債務者が中規模以下の中小企業・小規模事業者の場合には,裁判所における特定調停か,中小企業再生支援機構による再生支援手続を利用することになるでしょう。

>> 準則型私的整理手続とは?

特定調停による保証債務整理スキーム

経営者保証ガイドラインによる保証債務整理を行うための準則型私的整理手続の1つに,裁判所における特定調停手続を利用する方法があります。

特定調停も,裁判所における民事調停の一種ですが,対象とする紛争が,特定債務者(金銭債務を負っている者であって,支払不能に陥るおそれのあるもの,もしくは,事業の継続に支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することが困難であるもの,または,債務超過に陥るおそれのある法人)の金銭債務に関する紛争に限定されています。

一体型の場合には,主債務者である法人・会社について特定調停を申し立てるのと一緒に,連帯保証人である経営者の保証債務についても,特定調停を申し立てることになります。

特定調停を利用した私的整理については,日本弁護士連合会作成の「特定調停スキーム利用の手引」が用意されており,これに従って手続を進めていくことになります。

なお,主債務者である法人・会社について私的整理により廃業させる場合については,別途,「事業者の廃業・清算を支援する手法としての特定調停スキーム利 用の手引き」があります。

単独型の場合には,主債務者である法人・会社について法的整理手続や別の準則型私的整理手続を申し立て,それと同時に,またはそれ以降に,連帯保証人である経営者の保証債務について,特定調停を申し立てることになります。

単独型の場合における特定調停を利用した保証債務整理については,日本弁護士連合会作成の「経営者保証に関するガイドラインに基づく保証債務整理の手 法としての特定調停スキーム利用の手引き」が用意されており,これに従って手続を進めていくことになります。

中小企業再生支援協議会の支援による保証債務整理スキーム

経営者保証ガイドラインによる保証債務整理を行うための準則型私的整理手続の1つに,中小企業再生支援協議会による再生支援手続を利用する方法があります。

中小企業再生支援協議会とは,中小企業に対する再生計画策定支援等の再生支援事業を実施するために,経済産業大臣から認定を受けた商工会議所商工会連合会などの認定支援機関に設置される公的組織です(産業競争力強化法127条,128条)。

中小企業再生支援協議会は,中小機構内に全国本部があるほか,全国各都道府県に1か所ずつ設けられています。

第一次対応における窓口相談において,一定の要件を充たすものと判断された場合には,第二次対応として,再生計画策定支援としての私的整理手続が実施されます。

この中小企業再生支援協議会の再生支援において経営者保証ガイドラインによる保証債務整理を行う場合については,「中小企業再生支援協議会等の支援による経営者保証に関する ガイドラインに基づく保証債務の整理手順」が公表されています。

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