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法人・会社の破産手続

倒産の定義とは?

法律上に統一的な定義はないですが,「倒産」とは,一般的に,会社などの法人または個人が経済的に破綻し,弁済期にある債務を一般的・継続的に支払えなくなることをいうと定義されます。

以下では,倒産とはどのように定義されるのかについて,東京 多摩 立川の弁護士が詳しくご説明いたします。

倒産の定義

企業の経営破綻などをあらわす言葉として「倒産」という用語が用いられることがあります。

この倒産という用語には明確な定義がありません。

法律においても倒産という用語が用いられる例はありますが,倒産の一般的な定義を規定した法律はなく,さまざまな内容を含むものとして倒産という用語が用いられています。

あえて倒産を定義するのであれば,倒産とは,会社などの法人や個人が経済的に破綻し,弁済期にある債務を一般的継続的に弁済できなくなること,またはそのおそれがある状態になることであるといえるでしょう。

具体的には,たとえば,企業信用を調査する会社などでは,銀行取引停止処分があった場合,内整理が開始された場合,破産手続など法的整理手続が開始された場合などに,倒産として扱うものとしています。

なお,倒産という用語は,「破産」という用語と混同されがちですが,厳密にいえば,両者は異なるものと考えるべきでしょう。

すなわち,破産を含めて,広く経済的破綻による支払不能等になること一般を,倒産と考えるということです。

また,倒産というと会社・企業など法人や事業者のみを指すようにも思われますが,個人の経済的破綻による支払不能等も含まれると考えるのが通常です。

>> 東京商工リサーチ帝国データバンク

倒産について定義する法律

法律にも,中小企業倒産防止共済法など「倒産」という言葉を含む名称の法律はあります。たとえば,同法では,倒産とは以下の場合をいうものと規定しています。

中小企業倒産防止共済法 第2条 第2項

この法律において「共済契約」とは,中小企業者が独立行政法人中小企業基盤整備機構(以下「機構」という。)に掛金を納付することを約し,機構がその中小企業者の取引の相手方たる事業者につき次の各号のいずれかに該当する事態(以下「倒産」という。)が生ずることに関し,この法律の定めるところにより共済金を貸し付けることを約する契約をいう。
第1号 破産手続開始,再生手続開始,更生手続開始又は特別清算開始の申立てがされること
第2号 手形交換所において,その手形交換所で手形交換を行つている金融機関が金融取引を停止する原因となる事実についての公表がこれらの金融機関に対してされること。
第3号 前二号に掲げるもののほか,過大な債務を負つていることにより事業の継続が困難となつているため債務の減免又は期限の猶予を受けることを目的とするものと認められる手続であつて,その開始日を特定することができるものとして経済産業省令で定めるものがされること。

もっとも,上記規定はあくまで,「中小企業倒産防止共済法における倒産」を定義するものであって,倒産一般について定義したものとはいえません。

とはいえ,倒産とは何かを考えるに際しては,上記の中小企業倒産防止共済法における倒産の定義は参考になるでしょう。

>> 中小企業倒産防止共済法の条文

法律上の倒産

前記のとおり,法律上,倒産という用語の一般的意味を明確に定義した規定はありません。もっとも法学の講学上では,「倒産法」や「倒産手続」という用語が使われることがあります。

現実の法律として「倒産法」という名称の法律はありませんし,「倒産手続」という名称の法的手続もありません。

講学上,通常の意味での倒産に関わる法令一般をまとめて「倒産法」と呼び,それら各法令に基づく手続一般をまとめて「倒産手続」と呼んでいるだけです。

倒産法には,主として,破産法・民事再生法・会社更生法・会社法があります。倒産手続も,これに応じて,主たるものは,破産手続・民事再生手続・会社更生手続・特別清算手続であるということになります。

上記4つの手続は裁判手続です。そのため,これらを「法的整理」と呼ぶことがあります。

「法律上の倒産」とは,法的整理手続(破産・民事再生・会社更生・特別清算)において倒産と認定された場合のことを意味します。

具体的にいうと,裁判所によって,法的整理手続の開始が決定されたことを意味すると言えるでしょう。

これに対して,裁判外での倒産処理手続を「私的整理」と呼ぶことがあります。この私的整理も,倒産手続に含められるのが通常です。

その意味でいうと,「法律上の倒産」には,法的整理手続(破産・民事再生・会社更生・特別清算)のほかに,私的整理手続を介している場合も含まれると解することができるでしょう(私的整理については,事実上の倒産に含めるとする考え方もあります。)。

当サイト「法人・会社の倒産・破産ネット相談室」においては,主として,上記の法律上の倒産について解説していくことになります。

>> 倒産法倒産手続とは?

事実上の倒産

前記の法的な倒産手続をとる場合は,いわゆる倒産状態になったことが非常にわかりやすい形で外部に示されることになりますが,そうでなくても,経済的破綻によって支払不能等になっているということはあり得ます。

経済的に破たんし倒産状態にありながら法的倒産手続をとっていない状態のことを「事実上の倒産」と呼ぶことがあります。

たとえば,手形などの不渡りによる銀行停止処分を受けると,金融機関からの借入れが困難となるため,資金繰りが絶たれ,支払不能等になることがあります。

もっとも,単に支払不能等になっただけで会社などがなくなるわけではありません。

法的手続をとらないまま,経済的に破綻している会社などを存続させるということもあります。これが事実上の倒産と呼ばれる状態です。

要するに,悪い言い方をすれば,負債を放っておくという状態が,事実上の倒産ということです。

しかし,けじめをつけるのであれば,やはり法的手続をとって正式に法人などを清算させる方がよいことは間違いないでしょう。

>> 事実上の倒産とは?

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