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法人・会社の破産手続

法人・会社の破産手続における配当とは?

破産手続における配当とは,破産財団に属する財産を換価処分して得た金銭を,破産法所定の手続に従って破産債権者に対して分配する手続のことをいいます。

以下では,法人・会社の破産手続における配当とは何かについて,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

破産手続における配当

法人・会社について破産手続開始されると,破産者の財産の管理処分権は破産管財人に専属します。そして,その破産管財人が,破産者の財産を破産財団として調査・管理するとともに,換価処分して金銭化します。

破産財団に属する財産を換価処分して得られた金銭は,破産債権者に対して,各破産債権の内容および債権の金額に応じて,平等に分配されることになります。

この破産財団に属する財産を換価処分して得た金銭を,破産債権者に対して分配する手続のことを「配当(手続)」といいます。

破産手続が開始すると,破産債権者は,独自に債権回収をすることができなくなります。つまり,破産債権者は,原則として,この配当手続によってしか,自己の債権についての満足を得られないということです。

したがって,配当がされるのか,どのくらいの配当になるのかは,破産手続において最も重大な関心事項であるといえます。

なお,財団債権者は,破産債権者と異なり破産手続外で自己の債権について弁済を受けることができるため,財団債権は配当の対象となりません。配当の対象となるのは,破産債権のみです。

配当が完了すれば,破産手続の目的は達せられますので,配当完了後破産管財人による報告の後,破産手続は終結することになります。

>> 破産手続はどのような場合に終了するのか?

破産配当の種類

破産手続における配当には,以下のものがあります。

  • 最後配当
  • 簡易配当
  • 同意配当
  • 中間配当
  • 追加配当

破産手続において破産財団に属する財産の換価処分が終了した後に行われる配当のことを最後配当といいます。

ただし,配当可能金額が1000万円に満たないなどの場合には,最後配当よりも簡易迅速な手続によって配当を行うことができます。これを簡易配当といいます。

また,破産手続において債権の届出をした破産債権者(配当を受けることができる債権者)全員が,破産管財人が定めた配当表・配当額・配当の時期・方法について同意した場合には,その同意した内容に従って配当することができます。これを同意配当といいます。

最後配当,簡易配当または同意配当が終了すれば,破産手続における管財業務は終了となります。したがって,これらの配当後,破産手続は終結されることになります。

もっとも,破産財団に属する財産の換価処分がすべて終了して最後配当等をするまでに大幅に時間がかかる見込みであるような場合に,最後配当等をする前に,破産財団の換価処分が終わったものから配当するということもあります。この最後配当等の前の配当を中間配当といいます。

また,最後配当の配当額通知等の後に破産者の財産が発見された場合などに,さらに配当がなされる場合があります。この配当のことを追加配当といいます。

破産配当の優先順位

破産法 第198条

第1項 配当の順位は,破産債権間においては次に掲げる順位に,第1号の優先的破産債権間においては第98条第2項に規定する優先順位による。
① 優先的破産債権
② 前号,次号及び第4号に掲げるもの以外の破産債権
③ 劣後的破産債権
④ 約定劣後破産債権
第2項 同一順位において配当をすべき破産債権については,それぞれその債権の額の割合に応じて,配当をする。

前記のとおり,破産手続における配当を受けられるのは破産債権者ですが,この配当には優先順位があります。

配当の優先順位は,優先的破産債権・一般の破産債権・劣後的破産債権約定劣後破産債権の順番になります(破産法198条1項)。

このうち優先的破産債権については,さらに,民法 ,商法その他の法律の定めるところによって優先的破産債権同士でも優先順位が定められています(破産法98条2項)。

したがって,具体的に言うと,配当の優先順位は以下のようになります。

  1. 公租(国税・地方税)の請求権である優先的破産債権
  2. 公課(国民年金や国民健康の保険料など)の請求権である優先的破産債権
  3. 共益費用の請求権である優先的破産債権
  4. 雇用関係の請求権である優先的破産債権
  5. 葬式費用の請求権である優先的破産債権
  6. 日用品の供給の請求権である優先的破産債権
  7. 一般の破産債権
  8. 劣後的破産債権
  9. 約定劣後破産債権

配当においては,まず最上位のものに対して配当がなされ,それを支払ってもなお余剰があれば,次の順位のものに対して配当がなされるという順序で行われます。

同順位の破産債権が複数ある場合には,債権額の割合に応じて配当がなされることになります(破産法198条2項)。

破産配当の手続

破産手続において配当をするためには,配当の原資となる財産を確保することはもちろん,不公平が生じないように,各破産債権の内容や金額を正確に確定しておかなければなりません。

そこで,破産手続においては,債権調査の手続が行われます。

裁判所または破産管財人から各債権者に対して債権届出をするように通知をし,これに対して,各債権者は債権の届出をします。届出をしない破産債権者には,そもそも配当がなされません。

そして,届出のあった破産債権について,破産管財人が調査をして,債権の認否を行い,債権額を確定させることになります。

破産管財人は,配当を行う場合には裁判所の許可を得る必要があります。そして,許可を受けた場合には,債権調査の手続によって確定した債権額等をもとに,破産管財人は配当表を作成して裁判所に提出します。

この破産管財人が作成した配当表に対しては異議を申し立てることもできます。異議がなければ,破産管財人が具体的な配当額を決定・調整し,各破産債権に配当を行います。

最後配当・簡易配当・同意配当が完了すれば,破産手続は目的を達することになります。したがって,これらの配当完了後,破産手続は裁判所の破産手続終結決定によって終了することになります。

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