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法人・会社の破産手続

法人破産では租税等の請求権はどのように扱われるか?

租税等の請求権とは,国税徴収法 又は国税徴収の例によって徴収することのできる請求権のことをいいます。この租税等の請求権は,破産手続において優先的な扱いがなされています。具体的には,租税等の請求権の多くは,財団債権または優先的破産債権とされ,他の債権よりも優先的に弁済または配当されることになります。

以下では,法人・会社の破産において租税等の請求権はどのように扱われるかについて,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

租税等の請求権(租税等債権)とは?

租税等の請求権(租税等債権)とは,「国税徴収法又は国税徴収の例によって徴収することのできる請求権」(破産法97条を参照。)のことをいいます。

上記の租税等とは,いわゆる「公租公課」のことです。公租公課の「公租」とは税金のことを指しており,「公課」とは健康保険料など公的負担金のことを指しています。

上記の「国税徴収法によって徴収できる請求権」とは,国税,たとえば,法人税・消費税などの請求権が挙げられます。

また,「国税徴収法の例によって徴収できる請求権」としては,法人市民税や事業税などの地方税(法律に特別の定めがある場合を除く),健康保険料,厚生年金保険料,国民年金保険料などの請求権が挙げられます。

国税徴収法または国税徴収法の例によって徴収できるというのは,一般的な債権のように債務名義を取得して強制執行等の裁判手続を経ないでも,滞納処分という手続によって,行政官庁が独自に回収を図ることができるということです。

以下に述べるとおり,これら税金や保険料など租税等の請求権は,破産手続上,他の債権と異なる取扱いがされています。

>> 破産手続における債権者の地位

租税等の請求権の優先的地位

税金など租税等の請求権は,いってみれば,国家運営の基盤ともなる国民全体で負担すべき金銭です。そのため,公益的な見地から,一般の債権よりも回収の必要性が高いと考えられています。

強制執行などの裁判手続を経ずに,それよりもはるかに簡易迅速な滞納処分という行政手続だけで,債権回収ができるというのも,租税等の請求権が優先されていることのあらわれといえます。

この租税等の請求権の優先性は,破産手続においても反映されています。

一般の債権は,一般の破産債権として扱われるのが通常ですが,租税等の請求権は,多くが財団債権または優先的破産債権として扱われます。

つまり,租税等の請求権は,財団債権として配当に先立って弁済を受けることができ,そうでないものでも,優先的破産債権として,一般の破産債権よりも優先的に配当を受けることができるということです。

また,一般の債権の場合,破産手続開始後に強制執行などをすることはできませんし,破産手続開始前にすでにされていた強制執行などは,破産手続開始後に取り消されます。

もっとも,租税等の請求権の場合,破産手続開始後に新たに滞納処分をすることはできませんが,破産手続開始前に滞納処分がされていた場合には,破産手続開始後も,その滞納処分を取り消すことができないとされています。

財団債権となる租税等の請求権

財団債権とは,破産手続によらないで破産財団から随時弁済を受けることができる債権のことをいいます(破産法2条7項)。

租税等の請求権のうちで財団債権となるものは,以下のとおりです。

  • 破産手続開始前の原因に基づいて生じた租税等の請求権のうちで,具体的納期限が未到来または納期限から1年を経過していないもの
  • 破産手続開始後の原因に基づいて生じた租税等の請求権のうちで,破産財団の管理処分関する費用に該当するもの
  • 本税が財団債権となる場合の延滞税・利子税・延滞金
  • 破産手続開始後の原因に基づいて生じた本税が財団債権となる場合の加算税・加算金

>> 財団債権・財団債権者とは?

破産債権となる租税等の請求権

破産債権とは,破産手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権であり,財団債権に該当しないもののことをいいます(破産法2条5号)。

前記の財団債権となるものを除く租税等の請求権も,やはり破産債権ということになります。

なお,租税等の請求権には,一般の破産債権として扱われるものはなく,以下のとおり,優先的破産債権か劣後的破産債権のいずれかとなります。

>> 破産債権・破産債権者とは?

優先的破産債権

破産手続開始前の原因に基づいて生じた租税等の請求権は,財団債権となるもの及び後述の劣後的破産債権に該当するものを除いて,優先的破産債権として扱われることになります。

>> 優先的破産債権とは?

劣後的破産債権

劣後的破産債権となる租税等の請求権は,以下のとおりです。

  • 破産手続開始前の原因に基づいて生じた本税が財団債権となる場合の加算税・加算金
  • 破産手続開始前の原因に基づいて生じた本税が優先的破産債権となる場合の延滞税・利子税・延滞金または加算税・加算金
  • 破産手続開始後の原因に基づいて破産財団に関して生じた財団債権とならない租税等の請求権

>> 劣後的破産債権とは?

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