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法人・会社の破産手続

破産手続において債権者はどのような立場にあるのか?

破産手続の第一の目的は,債権者に対する公平な分配にあります。もっとも,すべての債権者が完全に平等・公平に扱われるわけではなく,その有する債権の内容に応じて破産債権者または財団債権者に振り分けられ,それにより,破産手続において異なる取り扱いをされることになります。

以下では,破産手続において債権者はどのような立場にあるのかについて,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

破産手続における債権者の立場

破産手続は,債務者を負債から解放して経済的更生を図るという意味を持っていますが,第一の目的は,清算される破産者の財産を,債権者に対して公平・平等に分配するということにあります。

破産手続があることによって,破産法の定めるルールに従って破産者の財産が換価処分されて弁済または配当等がなされ,早い者勝ちになったり,力関係の強い者が優先され過ぎたりしないように,公平・平等な解決を図ることができるのです。

もっとも,すべての債権者が,完全に公平・平等に取扱われるのかというと,そういうわけではありません。ここでいう公平・平等とは,形式的な公平・平等という意味ではなく,あくまで実質的な平等です。

債権者が有する債権にはさまざまな種類がありますが,その債権の性質や内容によっては,他の債権よりも優先されるべき理由があるものもあります。

それらを無視して形式的に公平・平等に扱ってしまうと,かえって不公平や不平等を生じてしまうおそれがあります。

そこで,破産法では,債権者の立場は,その有する債権の性質や内容に応じて異なる取扱いがなされるものと定められています。

具体的には,破産者に対する債権は,「財団債権」と「破産債権」という2つの種類に分けられ,それぞれ破産法上,異なる扱いがなされることになります。

>> 破産法とは?

財団債権者

財団債権とは,破産手続によらないで破産財団から随時弁済を受けることができる債権のことをいいます(破産法2条7項)。

この財団債権を有する債権者のことを「財団債権者」といいます(同条8号)。

破産手続においては,後述のとおり,各債権額に応じて配当がなされるのが通常ですが,財団債権については,配当によって支払いを受けるのではなく,随時弁済を受けることができます。

どういうことかといえば,配当によって支払いをされる債権者よりも先に,債権についての支払いを受けることができるということです。つまり,破産法上,財団債権は破産債権よりも優先されているのです。

この財団債権としては,破産管財人の報酬や破産手続遂行のための実費の請求権,一定の租税等の請求権,一定の従業員の給与等の債権などがあります(租税等の請求権や給与等の債権は,後述の破産債権に含まれるものもあります。)。

>> 財団債権・財団債権者とは?

破産債権者

破産債権とは,破産者に対し破産手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権であって,財団債権に該当しないもののことをいいます(破産法2条5号)。

この破産債権を有する債権のことを「破産債権者」といいます(同条6号)。

前記の財団債権を除いて,破産者に対する債権は,この破産債権に該当することになります。たとえば,代表的なものとして,貸金債権,代金債権,賃料債権,損害賠償債権なども,この破産債権ということになります。

破産債権については,財団債権のように破産手続外で随時弁済されるようなことはありません。原則として,破産手続の中で,配当手続を経て支払いを受けることができるだけです。

ただし,配当においては,破産債権の中でも優先順位があります。優先される破産債権を「優先的破産債権」といい,劣後する破産債権のことを「劣後的破産債権」といいます。

破産債権者は破産手続に参加する権利を有しています。そして,破産手続に参加するためには,原則として債権調査の期間内に,破産管財人に対して破産債権の届出をする必要があります。

>> 破産債権・破産債権者とは?

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