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法人・会社の破産手続

法人・会社の自己破産申立て前の負債・債務の調査とは?

債務者である法人・会社が支払不能または債務超過であるか否かを判断するため,また,債権者に対して破産手続開始の当初から手続に参加する機会を与えるために,法人・会社について破産手続開始の申立てをする前に,その法人・会社の負債・債務は,できる限り調査しておく必要があります。

以下では,法人・会社破産申立て前の負債・債権の調査について,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

負債・債務の調査(債権調査)の必要性

破産手続開始されるためには,債務者である法人・会社が支払不能または債務超過の状態にあることが要件とされています。

したがって,その法人・会社にどのくらいの負債・債務があるのかを把握しておかなければ,破産手続開始の申立てをすべきかどうかも判断できません。

また,法人・会社が破産した場合に最も損失を被るのは,その法人・会社に対して債権を有している債権者です。

債権者の理解を得なければ,破産手続という制度自体が成り立ちません。そして,理解を得るためには,債権者に対して十分な手続参加の機会を与える必要があります。

債権者に対して十分な手続参加の機会を与えるためには,破産手続開始の段階から,債務者である法人・会社について破産手続が開始されたことを債権者が知り得る状態にしておくことが重要となってきます。

そうしておけば,債権者は,破産手続開始という極めて早期の段階から破産手続に参加することができ,十分な手続参加の機会が与えられるからです。

破産手続が開始されると,破産手続開始の申立書添付された債権者一覧表に基づき,裁判所または破産管財人が,その債権者一覧表に記載されている債権者に対して破産手続が開始されたことを通知します。

そのため,破産手続開始の申立て前に負債や債権者の調査をした上で債権者一覧表にその債権者を記載しておけば,破産手続開始の段階から債権者に対して破産手続が開始したことを知らせることができるのです。

したがって,債権者に対して破産手続参加の機会を十分に与えるためにも,破産手続開始の申立て前に負債や債権者について調査し,債権者一覧表に記載しておくことが重要となってきます。

>> 法人・会社の破産手続開始の申立て前にはどのような準備が必要か?

負債・債権の種類

法人・会社の負債・債務といっても,さまざまな種類のものがあります。

代表的なものは,銀行・信用金庫・保証協会・クレジットカード会社・消費者金融などの金融機関でしょう。

しかし,これだけではありません。債務者である法人・会社に対して債権を有している者,債務者の側から見れば,支払いをしなければならない相手方は,すべて債権者であるといえます。

したがって,金融機関だけでなく,取引先等に対する買掛金,親族や家族なども含めて金融機関以外のところからの借入金,自動車や不動産などのローン,リース料なども負債・債務です。

また,従業員の給料・退職金なども,支払わなければならないものがあるのであれば,それも負債・債務に当たります。

営業所等の賃料・家賃,水道・ガス・電気代などの水道光熱費,電話料金・インターネットのプロバイダー料金などの通信費,警備会社に対する警備料金などの保守費用,顧問弁護士や税理士の顧問料など継続的に支払いをしなければならないものも,破産手続開始時点で継続しているのであれば,負債・債務として挙げる必要があります。

もちろん,税金や社会保険料などの公租公課も負債・債務に該当します。

およそ支払いが必要となるものは,すべて債権者として挙げておく必要があるということです。よくある債権者の種類を,以下に挙げておきます(なお,以下のものに限られるわけではありません。)。

  • 銀行・信用金庫・日本政策金融公庫
  • 保証協会・債権回収会社
  • 消費者金融・クレジットカード会社
  • ローン会社(自動車・不動産・設備機材など)
  • リース会社(自動車・設備機材など)
  • 買掛取引先・仕入先
  • 賃貸人(地代・家賃など)
  • 電力会社(電気代)
  • ガス会社(ガス代)
  • 水道局(水道料金・下水道料金)
  • 通信事業者(電話料金・インターネット料金など)
  • 警備会社(警備設備設置費用など)
  • 配信会社(有線放送料金など)
  • 広告会社(インターネット掲載料・書籍掲載料など)
  • 弁護士・税理士等(顧問料)
  • 従業員(給料・退職金)
  • 役員・理事(役員報酬・退職金)
  • 親族・家族・友人
  • 国(国税)
  • 都道府県・市区町村(地方税等)
  • 日本年金機構・社会保険組合等(社会保険料)
  • 労働局(労働保険料)

>> 破産手続において債権者はどのような立場にあるのか?

債権調査の方法

どのような負債・債務があるのかは,まず,法人・会社の代表者・役員・従業員などの関係者から聴取して調査します。その上で,各種書類と照らし合わせて,できる限り漏れのないように調査する必要があります。

調査する書類としては,以下のものが挙げられます。

  • 決算書類
  • 各種帳簿
  • 通帳
  • 郵便物

決算書や帳簿類にすべての債権者が記載されているとは限りません。通帳の記載や郵便物などもチェックして,他に債権者となり得る者がいないかを確認する必要があります。

調査する事項は,債権者の名称や負債の額だけではなく,負債の種類や内容,債権者の書類送付先や連絡先などもできる限り調べておくべきです。

ただし,緊急で破産申立てを行わなければならないような場合には,すべてを正確に調査している時間がないこともあります。

そのような場合には,せめて裁判所や破産管財人からの破産手続開始通知がすみやかに送達されるように,債権者の名称や書類送付先だけでも調査して,債権者一覧表に記載しておくべきでしょう。

介入通知(受任通知)の送付による調査

個人の自己破産の場合には,弁護士が各債権者に対して介入通知(受任通知)を発送するとともに,債権の額や内容等を記載した債権調査票等を提出するよう求めるという方法で,債権調査を行います。

法人・会社の自己破産の場合も,同じように,弁護士が介入通知を送付して各債権者から債権を届け出てもらい,債権調査を行うことがあります。

もちろんあくまで債権者側の主張ですので,すべてを鵜呑みにすることはできませんが,債権者から債権調査票や債権届出書を提出してもらえば,それと法人・会社側の資料等を突き合わせることによって,より確実に債権の内容を把握できます。

ただし,法人・会社の破産の場合には,事前に介入通知を送付することによって,債権を満足に回収できなくなることを債権者側が察知し,公租公課庁によって滞納処分による差押えがなされたり,反発する債権者等によって混乱が生じてしまうこともあります。

そのため,法人・会社の破産の場合には,介入通知を送付しないまま秘密裡・隠密裏に準備を進めて破産申立てを行うことも少なくありません。

>> 法人・会社の破産の場合でも介入通知を送付するのか?

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