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法人・会社の破産手続

法人破産の場合も介入通知(受任通知)を送付するのか?

個人・非事業者の債務整理をする場合には,事前に,弁護士から各債権者に対して介入通知(受任通知)を送付するのが通常です。他方,法人・会社について自己破産申立てを含む債務整理をする場合には,介入通知(受任通知)を送付しないのが原則とされています。ただし,一概にどのような事案でも介入通知(受任通知)を送付してはならないと考えるべきではありません。個々の事情に応じて,介入通知(受任通知)を送付すべきか否かを検討する必要があります。

以下では,法人・会社の破産でも介入通知(受任通知)を送付するのかについて,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

弁護士による介入通知(受任通知)

個人や法人・会社が自己破産申立てを含む債務整理を行う場合,破産手続開始の申立て等をする前に,代理人弁護士から各債権者に対して「介入通知(受任通知)」を送付することがあります。

介入通知(受任通知)とは,文字どおり,弁護士が債務者の方から債務整理の依頼を受けて,債権者と債務者との間の交渉に介入します,ということを通知するものです。

個人・非事業者の債務整理の場合には,よほどの事情が無い限り,まず介入通知(受任通知)を送付するのが通常でしょう。

個人の債務整理においては,貸金業法等により,債権者たる貸金業者が弁護士等からの介入通知(受任通知)を受け取った場合,債務者に対して直接の取立て行為をすることが禁じられます。

個人が債務整理をする場合,その債権者は,消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者が大半を占めることが一般的です。

そのため,個人の債務整理においては,弁護士による介入通知(受任通知)の送付は,債権者の多くを占める貸金業者による直接の取立てを停止させ,債務者の生活の平穏を取り戻すことができるという非常に重大な効果を有しています。

そのような事情があることから,個人の債務整理においては,弁護士によって介入通知(受任通知)を送付するのが通常なのです。

これに対し,法人・会社の自己破産申立ての場合には,事前に介入通知(受任通知)を送付するのが通常とはされていません。

介入通知(受任通知)を送付するか否かはケースバイケースで判断しなければなりませんが,むしろ,介入通知(受任通知)を送付せずに自己破産申立てをするというのが,法人・会社の自己破産の場合には原則とされています。

>> 法人・会社の破産手続開始の申立て前にはどのような準備が必要か?

介入通知送付のメリットとデメリット

前記のとおり,法人・会社の自己破産申立てにおいて介入通知(受任通知)を送付しないのが原則であるとしても,事案によっては,事前に介入通知(受任通知)を送付した方がよい場合も当然あります。

どのような場合に介入通知(受任通知)を送付すべきで,どのような場合には介入通知(受任通知)を送付すべきでないのかを判断するためには,介入通知(受任通知)を送付するメリットとデメリットを把握しておく必要があるでしょう。

まず,介入通知(受任通知)を送付することによるメリットは,やはり何と言っても,取立ての停止です。

法人・ 会社の債務整理の場合には,個人の場合のように,法律で,貸金業者等による直接の取立てを禁止する旨の規定はありません。

しかし,筆者の経験上,実際には,弁護士等が介入通知(受任通知)を送付することにより,債権者側で取立てを停止してくれることが多いと思います。

債務者法人・会社に対する直接の取立てを停止してもらえれば,自己破産申立ての準備をするための時間を確保することができるようになりますから,これはやはり大きなメリットでしょう。

しかし,もちろんデメリットもあります。

最大のデメリットは,自己破産申立てなどを企図していることを債権者や関係者に知られてしまうことです。

法人・会社が自己破産申立てを企図していることを知った債権者は,我先にと,その法人・会社の資産・財産を回収しようと動き出します。

債権回収のために訴訟を提起するなどならまだしも,ひどい場合には,債権者が事業所等に勝手に入り込み,在庫品や機材などを持ち出してしまうようなこともあります。

債務者の事業所等に勝手に侵入し,財産を勝手に持ち出せば,建造物侵入罪や窃盗罪等の刑罰を科されることがあることは言うまでもありませんが,それでもそのようなことをしてしまう債権者がいることは確かです。

特に気を付けなければならないのは,税務署など公租公課の債権者です。

税務署など公租公課の債権者は,他の債権者と異なり,滞納処分により,民事訴訟等を経ずに財産を差し押さえて回収することができます。

この公租公課の債権者に自己破産を企図していることが知られると,いきなり資産・財産を差し押さえられてしまい,債権者の配当原資を減少させるだけでなく,自己破産申立ての費用すら用意できなくなるということもあり得ます。

また,従業員に知られてしまった場合,その従業員が,自分の給与等の確保のために,法人・会社の在庫品や機材などを持ち出してしまったり,給与等が支払われないと考えて,それ以降の業務に非協力的になってしまったりすることもあります。

これらのメリットとデメリットを考慮して,介入通知(受任通知)を送付するかどうかを検討しなければなりません。

法人破産における介入通知送付の是非

前記のとおり,法人・会社の自己破産において,介入通知(受任通知)を送付するかどうかは,それを送付するメリットとデメリットを考慮して,慎重に検討しなければならないでしょう。

特に考慮しておかなければならないのは,やはり,公租公課の債権者による滞納処分のおそれがあるかどうかでしょう。

自己破産申立てをする前に滞納処分をされてしまうと取り返しがつきませんから,滞納処分をされる可能性が高いのであれば,介入通知(受任通知)を送付せずに,急いで申立てをすべきことになります。

また,公租公課の債権者以外の債権者に対して介入通知(受任通知)を送付すると,その債権者から公租公課の債権者に破産申立てを企図していることを知られてしまうということもあります。

したがって,ただ単に,公租公課の債権者にさえ介入通知(受任通知)を送付しなければよいというものでもありません。

差し押さえられる財産が何もないというのであれば,滞納処分のおそれもありませんから,介入通知(受任通知)を送付することにあまり差し支えはないかもしれません。

とはいえ、滞納処分のおそれがなくても,他の一般債権者によって強硬な取立てが行われ,財産の散逸や役員・従業員等に危害が及ぶおそれがあるような場合には,介入通知(受任通知)の送付をしない方がよいということもあります。

これら個々の事案における個別的な事情を踏まえて,介入通知(受任通知)を送付すべきかどうかを検討しなければなりません。

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