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法人・会社の破産手続

他の倒産手続開始等の後でも破産申立てできるか?

破産手続は,再建型倒産手続である民事再生手続や会社更生手続または破産手続の特別類型である特別清算手続に劣後すると解されています。そのため,破産手続開始の申立てと再生手続・更生手続・特別清算手続開始の申立てが競合する場合,再生手続・更生手続・特別清算手続の裁判所は,必要があると認めるときは,利害関係人(特別清算の場合は債権者・清算人・監査役・株主)の申立てまたは職権で,破産手続の中止命令を発令することができ(民事再生法26条1項1号,会社更生法24条1項1号,会社法502条1項1号),この中止命令に反する破産手続開始の申立ては破産障害事由に該当するものとして却下されます。また,破産手続開始の申立て後に事再生手続・会社更生手続・特別清算手続が開始された場合には,その破産手続は当然に中止され,まだ破産手続開始の申立てがされていない場合には,新たに破産手続開始の申立てをすることは禁止され(民事再生法39条1項,会社更生法50条1項,会社法515条1項本文),この禁止命令に反する破産手続開始の申立ても破産障害事由に該当するものとして却下されます。

以下では,他の倒産手続開始等の後でも破産申立てできるのかについて,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

破産手続開始の申立てと他の倒産手続の関係

裁判所によって破産手続開始してもらうためには,破産手続開始の要件を充たしている必要があります。破産手続開始要件としては,形式的要件(手続的要件・申立ての適法性)実体的要件があります。

破産手続開始の実体的要件とは,①債務者に破産手続開始原因があること,②破産障害事由が無いことです(破産法30条1項)。

このうち破産障害事由とは,それがあると破産手続の開始が認められなくなる一定の事由のことをいいます。

破産障害事由としては,①破産手続の費用の予納がないこと(破産法30条1項1号),②不当な目的または不誠実な破産手続開始の申立てがされたこと(同項2号),③民事再生会社更生特別清算手続が開始されていることがあります(民事再生法39条1項,会社更生法50条1項,会社法515条1項)があります。

破産手続は,債務者である法人・会社の財産をすべて処分して強制的に清算させる手続です。倒産手続としては最終的手段といえるものです。

もっとも,債務者の経済的再建が可能なのであれば,清算させてしまうよりもそちらを目指した方が,債務者自身のみならず,債権者や利害関係人にとってもメリットが大きいことが多いでしょう。

そのため,破産手続は,再建型の倒産手続である民事再生手続や会社更生手続よりも劣後すべき地位にあると解されています。

また,特別清算手続は,破産手続と同じく清算型の倒産手続に属しますが,対象を株式会社のみに限定することで,破産手続も簡易な手続が設けられ,債権者の意向も反映される協定型の手続とされており,破産手続の特別類型といえるものとなっています。

そのため,この特別清算手続に対しても,破産手続は劣後すべき地位にあるということになります。

そこで,これら再生手続・更生手続・特別清算手続が申し立てられ,または手続が開始された場合には,これらの手続に劣後する破産手続開始の申立てが制限されることになります。

そして,この制限に違反した破産手続開始の申立ては,破産障害事由があるものとして却下されることがあるのです。

>> 法人・会社の破産障害事由とは?

他の倒産手続開始が申し立てられた場合

同一の債務者について,破産手続開始の申立てがされた後に再生手続・更生手続・特別清算手続開始の申立てがされたり,または,破産手続開始を申し立てる前にすでに再生手続・更生手続・特別清算手続開始の申立てがされていた場合のように,破産手続開始の申立てと他の倒産手続開始の申立てが競合することがあり得ます。

前記のとおり,破産手続は,民事再生・会社更生・特別清算に劣後する地位にある手続です。

そこで,破産手続開始の申立てと再生手続・更生手続・特別清算手続開始の申立てが競合する場合,再生手続・更生手続・特別清算手続の裁判所は,必要があると認めるときは,利害関係人(特別清算の場合は債権者・清算人・監査役・株主)の申立てまたは職権で,破産手続の中止命令を発令することができます(民事再生法26条1項1号,会社更生法24条1項1号,会社法502条1項1号)。

この中止命令が発令された後にされた破産手続開始の申立ては,破産障害事由があるものとして却下されます。

なお,すでに破産手続開始が申し立てられた後に中止命令がされた場合には,破産手続が中止され,他の倒産手続が進められていくことになります。

他の倒産手続が開始された場合

前記の各手続開始の申立てと同様に,破産手続開始の申立てがされた後に再生手続・更生手続・特別清算手続が開始されたり,または,破産手続開始を申し立てる前にすでに再生手続・更生手続・特別清算手続が開始している場合のように,破産手続開始の申立てと他の倒産手続開始が競合することがあり得ます。

この場合も,やはり,民事再生手続・会社更生手続・特別清算手続が破産手続よりも優先されます。

そのため,破産手続開始の申立て後に事再生手続・会社更生手続・特別清算手続が開始された場合には,その破産手続は当然に中止され,まだ破産手続開始の申立てがされていない場合には,新たに破産手続開始の申立てをすることは禁止されます(民事再生法39条1項,会社更生法50条1項,会社法515条1項本文)。

この禁止命令に違反してなされた破産手続開始の申立ては,破産障害事由に該当するものとして却下されることになります。

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