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支払停止と認められるのはどのような場合か?

支払停止と認められる外部への表示行為は,明示的なものでも黙示的な者でもかまわないとされています。明示的な行為としては,支払不能である旨の通知,貼り紙,2回目の手形不渡りなどが挙げられます。黙示的な行為としては, 廃業,店舗等の閉鎖,いわゆる夜逃げ,手形等の決済資金の手当をしなかった行為などが挙げられます。

以下では,支払停止と認められるのはどのような場合なのかについて,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

支払停止の意義

破産法 第15条

第1項 債務者が支払不能にあるときは,裁判所は,第30条第1項の規定に基づき,申立てにより,決定で,破産手続を開始する。
第2項 債務者が支払を停止したときは,支払不能にあるものと推定する。

破産法 第30条

第1項 裁判所は,破産手続開始の申立てがあった場合において,破産手続開始の原因となる事実があると認めるときは,次の各号のいずれかに該当する場合を除き,破産手続開始の決定をする。
① 破産手続の費用の予納がないとき(第23条第1項前段の規定によりその費用を仮に国庫から支弁する場合を除く。)。
② 不当な目的で破産手続開始の申立てがされたとき,その他申立てが誠実にされたものでないとき。
第2項 前項の決定は,その決定の時から,効力を生ずる。

支払停止」とは,「債務者が資力欠乏のため一般的かつ継続的に債務の支払をすることができないと考えてその旨を明示的又は黙示的に外部に表示する行為」のことをいいます(最一小判昭和60年2月14日集民144号109頁)。

支払停止が認められると,債務者が「支払不能」であることが推定されます(破産法15条2項)。

債務者が支払不能となったことは,破産手続開始原因であるだけでなく,破産管財人の否認権や相殺禁止の基準時ともされています。

しかし,支払不能であるかどうかは,債務者の内部事情を把握しきれない外部者からすると,容易に判断できません。

そこで,支払停止という外部からも把握が可能な行為をもって支払不能であることを推定させることにより,債権者や破産管財人など支払不能を主張する側の立証責任の負担を軽減させているのです。

支払不能を推定させる支払停止であると認められるためには,以下の要件が必要となります。

  • 債務者が資力欠乏のため一般的かつ継続的に債務の支払をすることができないと考えてその旨(支払不能である旨)を表示したこと
  • 支払不能である旨を明示的又は黙示的に外部に表示したこと
  • 支払いを停止したこと

>> 支払不能を推定させる支払停止とは?

明示的な支払停止

支払停止が認められるのは,支払不能である旨を外部に表示したことが必要です。この外部表示は,明示的なものでも黙示的なものでもかまわないと解されています。

明示的な支払停止行為としては,例えば,以下の行為が挙げられます。

  • 債権者に対する支払できなくなった旨の通知の送付
  • 事業所等に支払できなくなった旨を記載した書面を貼り紙する行為
  • 2回目の手形不渡り

手形の不渡りが2回目になると,銀行取引停止処分となり,そのことが手形交換所から各金融機関に通知されます。そのため,2回目の手形不渡りは,支払不能であることを外部に表示したものとして扱われます。

なお,不渡り手形の金額や,決済資金の不足の理由や態様によっては,1回目の手形不渡りで支払停止(黙示的な行為)と認められることもあり得るでしょう。

また,支払いの猶予を求めることは,一般的には支払停止に該当しないと解されますが,例えば,債務者が,運転資金を削って返済に充てることができなくなったことを理由に,各金融機関に対して書面を持参して支払いの猶予を求めたことが支払停止に該当すると判示した裁判例(東京地判平成9年4月28日)もあります。

黙示的な支払停止

前記のとおり,支払停止として認められる外部表示は,黙示的なものでもかまわないと解されています。

黙示的な支払停止行為としては,例えば,以下の行為が挙げられます。

  • 廃業
  • 事業所や店舗等の閉鎖
  • 事業所や店舗等から夜間に什器等をすべて持ち出す行為(東京高判昭和36年6月30日等)
  • 手形不渡りが間近に迫っていたにもかかわらず,決済資金を手当てしなかった行為(東京地判平成19年3月29日)
  • 社債の弁済期前に弁済資金を入金しなかった行為
  • 債務者代理人弁護士が,債権者宛に,債務整理開始通知(介入通知)を一斉に送付した行為(最二小判平成24年10月19日

前記のとおり,1回目の手形不渡りも,不渡り手形の金額や,決済資金の不足の理由や態様によっては黙示的な支払停止と認められることもあり得ます。

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