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法人・会社の破産手続

法人・会社の破産手続開始の形式的・手続的要件とは?

裁判所によって破産手続を開始してもらうためには,破産手続開始の形式的・手続的要件を充たしていなければなりません。破産手続開始の形式的・手続的要件としては,①破産手続開始の申立ての方式に不備が無いこと,②申立人に申立権があること,③債務者に破産能力があること,④裁判所の管轄が正しいこと,⑤裁判手数料を納付したことが必要となります。

以下では,法人・会社の破産手続開始の形式的・手続的要件について,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

破産手続開始の形式的・手続的要件

破産手続は,裁判所による破産手続開始の決定によって開始されます。

破産手続を開始してもらうためには,まず,裁判所に対して破産手続開始の申立てをする必要があります。とはいえ,申立てをすれば当然に破産手続開始の決定がされるわけではありません。

破産手続開始決定も裁判ですから,破産法で定める破産手続開始の要件を充たしていなければ決定を出してもらうことはできません。

破産手続開始の要件としては,形式的(手続的)な要件と実体的な要件とがあります。

破産手続開始の形式的(手続的)要件としては,以下のものがあります。

  • 申立ての方式に不備がないこと(破産法20条)
  • 申立人に申立権があること(同法18条,19条等)
  • 債務者に破産能力があること
  • 管轄違いを除き裁判所の管轄が正しいこと(同法4条,5条)
  • 手数料を納付したこと(同法21条)

形式的(手続的)要件を充たしていなければ,その時点で破産手続開始の申立て又は申立書は却下され,破産手続開始決定がされることはありません。

>> 法人・会社破産における破産手続開始の要件とは?

破産手続開始の申立ての方式に不備が無いこと

破産手続を開始してもらうための形式的(手続的)要件として,破産手続開始の申立ての方式に不備が無いことが必要です。

破産手続開始の申立ては,破産手続開始の申立書を提出する方式で行う必要があります(破産法20条1項)。口頭ですることはできません。この方式を遵守していない申立ては却下されます。

この破産手続開始の申立書には,最高裁判所規則(破産規則)で定められている必要的記載事項を記載しなければなりません(破産法20条1項,破産規則13条1項)。

また,破産手続開始の申立書には,債権者一覧表などの各種書類疎明資料を添付する必要があります。

破産手続開始の申立書に必要的記載事項が記載されていない場合や必要となる書類が添付されていない場合,裁判所から補正を求められます(破産法21条1号,5号)。

その補正に応じなかった場合には,破産手続開始の申立書が却下されることになります(破産法21条16号)。

実務では,破産法で定められている必要的記載事項の記載や添付書類のほかにも,訓示的記載事項を記載した報告書等の書類の提出も求められることがあります。

これら裁判所が指定する書類を提出しなかった場合にも,破産手続開始の申立てが却下されることがあります。

破産手続開始の申立てをする場合には,申立てを予定している裁判所の方式をよく確認しておいた方がよいでしょう。

>> 法人・会社の破産手続開始の申立ての方式とは?

申立人に申立権があること

破産手続を開始してもらうための形式的(手続的)要件として,破産手続開始の申立人に申立権があることが必要です。

破産手続開始の申立てを行うことができるのは,申立権を有する申立権者のみです。

破産手続開始の申立権者は破産法等によって定められています。具体的には,以下の自然人・法人にのみが破産手続開始の申立権者として認められています。

  • 債権者
  • 債務者
  • 準債務者(法人の理事・会社の取締役等)
  • 監督庁(一定の種類の法人の場合のみ)

上記申立権者以外の者による申立ては,破産手続開始の要件を充たしていないものとして却下されます。

>> 法人・会社の破産手続開始の申立権者とは?

債務者に破産能力があること

破産手続を開始してもらうための形式的(手続的)要件として,債務者に破産能力があることが必要です。

破産能力とは,破産者となることができる一般的な地位または資格のことをいいます。一般的な地位または資格とは,権利義務の主体でなり得るということです。

債務者にこの破産能力が無い場合には,破産手続開始の申立ては却下されることになります。

ただし,個人・法人ともに,権利義務の主体となることができるのが原則ですから,破産能力があるのが原則ということになります。したがって,破産能力が問題となる場合はかなり限られてくるといえるでしょう。

>> 法人・会社の破産能力とは?

裁判管轄が正しいこと

破産手続を開始してもらうための形式的(手続的)要件として,裁判管轄が正しいことが必要です。

破産手続開始の申立ては,どこの裁判所にしてもよいというものではありません。破産手続をどの裁判所で行わなければならないのかは,破産法によって管轄が定められているからです。

裁判管轄には,事件の性質・内容に応じて定められる事物管轄と裁判所の所在地に応じて定められる土地管轄とがあります。

破産事件の事物管轄は,地方裁判所にあります。したがって,破産手続開始の申立てを簡易裁判所,家庭裁判所,高等裁判所,最高裁判所にすることはできません。

また,破産事件の土地管轄は,原則として,主たる営業所の所在地を管轄する地方裁判所とされています(破産法5条1項)。

主たる営業所が無い場合は,普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所が管轄裁判所となります。普通裁判籍は,代表者その他の主たる業務担当者の住所により定められます(民事訴訟法4条4項)。

ただし,親子会社の場合代表者等も破産する場合大規模事件の場合などには,特別な裁判管轄が認められることもあります。

これら裁判管轄に従って申立てをしなかった場合,その破産手続開始の申立ては却下されることになります。

ただし,単純に管轄違いの場合には,却下ではなく,正しい裁判管轄の裁判所に事件が移送されます。

>> 法人・会社の破産手続開始の申立ての裁判管轄とは?

手数料を納付したこと

破産手続を開始してもらうための形式的(手続的)要件として,手数料を納付したことが必要です。

破産手続も裁判手続ですから,その裁判を受けるための手数料を裁判所に納付しなければなりません。この裁判手数料は,手数料相当額の収入印紙を申立書に貼付する方法によって納付します。

この裁判手数料を納付しなかった場合,破産手続開始の申立書は却下されます。

>> 法人・会社の破産手続に必要となる裁判費用とは?

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