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法人・会社の破産手続

法人・会社は破産しても免責されないのか?

法人・会社の破産には「免責」の制度はありません。しかし,それは免責制度がないというだけのことで,破産しても債務の支払いを免れることができないという意味ではありません。法人・会社であっても,破産をすれば債務は消滅します。

以下では,法人・会社は破産しても免責されないのかについて,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

債務の免責の意味

債務の「免責」という用語には,2つの意味が考えられます。

1つは,単純に「債務の支払いがなくなる」「債務の支払いをしなくてもよくなる」という意味です。

もう1つは,法的な制度としての免責という意味です。

破産法では,裁判所の免責許可決定によって個人の債務の支払義務を免除させるという免責制度が設けられていますが,この裁判所の免責許可決定によって支払義務が免除されることを指して「免責」と呼ぶこともあります。

「法人・会社が破産をしても免責されない」と言われることがありますが,ここでいう「免責」の意味は法的な制度としての免責の意味です。

一般的な意味での免責(単純に債務がなくなるという意味)と考えるのであれば,「法人・会社が破産すると免責される」ことになります。

つまり,法人・会社の破産であっても,破産をすれば,債務の支払いはなくなります。ただ「免責」という法的制度がないというだけのことなのです。

>> 破産法とは?

法人・会社の破産における一般的な意味の免責

前記のとおり,「免責」という用語は,単純に「債務の支払いがなくなる」「債務の支払いをしなくてもよくなる」という意味で用いられることがあります。

免責の意味をその意味で捉えるのであれば,「法人・会社は破産すると免責される」ことになります。

法人・会社は破産すると消滅します。債務の主体が消滅する以上,債務そのものも消滅せざるを得ません。

債務が消滅するということは債務の支払いがなくなるということです。

したがって,免責の意味を「債務の支払いがなくなる」「債務の支払いをしなくてもよくなる」という意味に捉えるのであれば,「法人・会社は破産すると免責される」ということになるのです。

法人・会社の破産における法的制度としての免責

前記のとおり,破産法には「免責」制度が設けられています。免責制度とは,裁判所の免責許可決定によって,債務の支払義務を免除してもらうという制度です。

この裁判所の免責許可決定によって債務の支払義務を免除してもらうことを指して「免責」という用語を用いることもあります。

免責の意味をこの法的制度の意味で捉えるのであれば,「法人・会社は破産すると免責されない」ことになります。

というのも,法人・会社の破産においてはそもそも免責制度自体がないからです。免責制度がない以上,免責されることもありえませんから,「法人・会社は破産すると免責されない」ことになるのです。

法人破産に免責制度がない理由

上記のとおり,破産法では免責制度を設けていますが,免責制度が適用されるのは破産者が個人の場合のみです。破産者が法人・会社の場合には免責制度はありません。

法人・会社の場合,破産するとその法人・会社自体が消滅するため,支払いきれなかった債務も当然に消滅します。したがって,法的制度によって免責をさせる必要がありません。

これに対し,個人の場合には,破産したからといってその個人が消滅してしまうわけではありません。したがって,破産をしたからといって債務が当然に消滅することにはなりません。

そうかといって,破産手続において資産を換価処分しても支払いきれない債務を残しておいてしまっては,破産をする意味がありません。

そこで,個人の破産の場合には,破産手続において資産を換価処分しても支払いきれない債務については,免責制度によって免責させる必要があるのです。

>> 法人・会社の破産と個人の破産は何が違うのか?

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