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破産手続において先取特権はどのように扱われるか?

先取特権には,一般の先取特権と特別の先取特権があります。一般の先取特権は,破産手続において,別除権とはなりませんが,一般先取特権が認められる債権は優先的破産債権として扱われます。他方,特別の先取特権は,破産手続において別除権として扱われます。

以下では,破産手続において先取特権はどのように扱われるのかについて,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

先取特権とは?

先取特権とは,債務者の財産について,他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利のことをいいます。担保物権の1つです。この先取特権には,一般の先取特権と特別の先取特権があります。

一般の先取特権とは,共益費用・雇用関係・葬式費用・日用品の供給を原因として生じた債権について認められる先取特権です。一般の先取特権は,債務者の総財産に対して優先権を有することになります。

特別の先取特権とは,特定の財産に対して優先権が認められる先取特権です。特別の先取特権には,動産先取特権と不動産先取特権があります。

また,商事留置権や建物の区分所有権に関する法律7条に基づくマンションの滞納管理費請求権も特別の先取特権とみなされています。

これら先取特権は実体法上優先権を有する担保権です。そこで,破産手続においても,その優先的な地位が一定範囲で認められています。

破産手続における一般の先取特権

破産法 第98条 第1項

破産財団に属する財産につき一般の先取特権その他一般の優先権がある破産債権(次条第1項に規定する劣後的破産債権及び同条第2項に規定する約定劣後破産債権を除く。以下「優先的破産債権」という。)は,他の破産債権に優先する。

前記のとおり,一般の先取特権は,共益費用・雇用関係・葬式費用・日用品の供給を原因として生じた債権についての債務者の総財産に対する優先権を有する担保物権です。

もっとも,一般の先取特権は,特定の財産に対する優先弁済権ではなく,あくまで債務者の総財産に対する他の債権者に対する優先権にとどまります。

破産手続でいえば,破産財団全体に対する優先権にすぎないということです。

そのため,一般の先取特権は,担保物権の1つではありますが,別除権にはならないとされています。

ただし,一般の先取特権も,他の債権に対して優先権を有していることは町がありません。そこで,一般先取特権のある債権については,優先的破産債権として扱われるものとされています(破産法98条1項)。

したがって,一般先取特権のある債権(共益費用・雇用関係・葬式費用・日用品の供給を原因として生じた債権)は,破産手続においてのみ債権の満足を得ることができるにすぎませんが,ただし,優先的破産債権として,一般の破産債権に優先して配当を受けることができるということです。

>> 優先的破産債権とは?

破産手続における特別の先取特権

破産法 第2条 第9項

この法律において「別除権」とは,破産手続開始の時において破産財団に属する財産につき特別の先取特権,質権又は抵当権を有する者がこれらの権利の目的である財産について第65条第1項の規定により行使することができる権利をいう。

前記のとおり,特別の先取特権とは,特定の財産から優先的に弁済を受けられるという担保物権です。

特別の先取特権は,一般の先取特権と異なり,動産先取特権であれば特定の動産から,不動産先取特権であれば特定の不動産から優先的弁済を受けることができる権利です。

そのため,特別の先取特権は,一般の先取特権と異なり,別除権となるものとされています(破産法2条9項)。

したがって,特別の先取特権については,破産手続によらずに(破産手続外で)担保権を行使することができます。

具体的には,先取特権の対象となる動産や不動産を競売して,その代金を弁済に充当することができます。

なお,特別の先取特権の実行によっても,債権の全額の満足を得られない場合には,その不足額について,一般の破産債権として破産手続に参加し,配当を受けることができます。

>> 破産手続における別除権とは?

先取特権者が破産した場合

前記までは,先取特権の被担保債権緒の債務者が破産した場合の取扱いです。

先取特権者が破産者である場合は,破産管財人は先取特権を実行して,その被担保債権を回収し破産財団に組み入れることができます。

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